つきじだより

つきじだより35

2026年を迎えてから早一ヶ月、皆様にはそれぞれに新しい年のスタートを切られたことと思います。昨年は聖路加同窓会100周年にあたり、大変お世話になりました。ありがとうございました。本年も聖路加同窓会をどうぞよろしくお願いいたします。

2023年4月からはじめた「つきじだより」も、35号になリました。"聖路加の母"と称されるミセス・アリス・C・セントジョンの記念日(1975年5月27日逝去)にちなみ、27日をめどに毎月アップしています。同窓会が今何をしているのか、時には大学の様子、病院の様子、また役員個々の体験談など、テーマも字数も毎回異なりますが、聖路加同窓会を知っていただき、関心を持っていただく機会になると嬉しいです。

今月は19日に役員会があり、次年度の予算を検討しました。大きな課題は、会員の会費納入率です。会費収入で運営している会です!どうぞ納入にご協力ください。

さて世界はますます混沌とし、他国からの侵略や戦争、また内戦が起こっています。やなせたかしが「アンパンマンの遺言」(岩波現代文庫)の中で、「正義のための戦いなんてどこにもないのだ。正義はある日突然逆転する。正義は信じがたい。」(p.70)が、従軍し敗戦した体験から、戦後の彼の思想の根本になったと述べています。そして「逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に、一片のパンを与えること。」(同)と言い、これがのちにアンパンマンに結晶したそうです。看護は、この逆転しない正義の一端を担っているのではないでしょうか。

藤岡陽子の「晴れたらいいね」(光文社文庫)は、戦地での看護師の物語です。看護職が何を体験したのか、深く考えさせられます。眠れなくなるかもしれませんが、みなさん読まれたらいいと思います。戦場から帰った元兵士たちの病の姿は、私自身も街の中で見聞きしましたし、実習でも出会いました。昨年は戦後80年で、これまで伏されてきた事実が語られた年だったと思います。今一度看護職は、戦争という過ちをもう繰り返すのはやめようと、声を大にして言いましょう。言わねばならないと思います。

今年が少なくとも現在より平和な世界になることと、皆様のご健康とご活躍を願っています。

(Class of 1974 菱沼典子)